日本軍が中国に建設した十三基の忠霊塔

書誌事項

タイトル別名
  • 13 Towers of Chūreitō (Memorials for the War Dead) in China Constructed by the Japanese Army
  • ニホングン ガ チュウゴク ニ ケンセツ シタ ジュウサンキ ノ チュウレイトウ

この論文をさがす

抄録

日露戦争後、日本軍は日本軍戦没者の遺骨を納めるための納骨祠を、中国東北地方(以下「満州」)南部に五基建設した。

満州事変と日本の傀儡政権「満州国」を建設・運営する過程で死亡した日本軍戦没者の遺骨を納めるため、日本軍は「満州」中央と西部に五基の忠霊塔を建設した。

その後日中戦争によって多数の戦没者が生じると、その遺骨を納める忠霊塔を北京、上海、張家口に建設した。

日本軍が中国に建設した十三基の忠霊塔は、巨大な塔状の建設物であり、日本軍戦没者の遺骨を納めた点では共通している。しかし、作られ方や期待された役割はかなり異なっていた。

アジア太平洋戦争が終わると、忠霊塔は中国人によって破壊され、かつての姿をとどめているものはない。残された記録や記憶・遺跡から、かつての姿と果たした役割を明らかにしたい。

収録刊行物

  • 日本研究

    日本研究 49 57-116, 2014-03-31

    国際日本文化研究センター

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ