同時性と時間意識 ― 社会的時間の解明に向けて ―

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タイトル別名
  • Simultaneity and Time Consciousness : Toward Elucidation of Social Time
  • ドウジセイ ト ジカン イシキ : シャカイテキ ジカン ノ カイメイ ニ ムケテ

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抄録

本稿では、「社会的時間」の解明に向けた予備的考察として、時間意識の観点からA.シュッツの「同時性」概念を再検討し、以下の事柄を導出する。第一に、「同時性」においては、時間地平が分節化されていないかぎりで、私と他者の意識の流れに差異がないこと。第二に、時間の共有の問題の核心は、「主観的時間」の共有にあること。第三に、この問題を繰り延べする機制と社会的条件は、「否定の否定」の手続きと「標準的時間」の構成に求められること。最後に、これらの論点を前提にして、「社会的時間」について考察する方針を打ち出す。

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