北海道の亜高山帯ダケカンバ林の下層チシマザサ (Sasa kurilensis (Rupr.) Makino & Shibata)の 総生産および蒸散の季節変化に及ぼす環境要因

書誌事項

タイトル別名
  • ホッカイドウ ノ アコウザンタイ ダケカンバリン ノ カソウ チシマザサ(Sasa kurilensis (Rupr.) Makino & Shibata)ノ ソウセイサン オヨビ ジョウサン ノ キセツ ヘンカ ニ オヨボス カンキョウ ヨウイン
  • Environmental factors affecting the gross production and transpiration of an understory dwarf bamboo (Sasa kurilensis (Rupr.) Makino & Shibata) in a stand of Erman’s birch ( Cham.) in the boreal montane zone of Hokkaido

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説明

寒冷域の森林下層群落の総生産や蒸散に及ぼす生物的および微気象的要因を探るため,北海道北部のダケカンバ林下層に優占するチシマザサの総生産速度や蒸散速度等の季節変化を生理生態学的な手法によって調べ,ダケカンバ群落全体の地上部純生産速度・蒸発散・微気象因子の季節変化等との関連について解析した.8月中旬までは地温は気温よりも低く,生態系純生産に占める土壌呼吸の割合も8月中旬までは低かった.生育期間の下層チシマザサの総生産は,気温低下や林冠木の落葉による下層への入射光増加が起こる秋期に最も高かった.上層木のフェノロジー,および気温と地温の季節変化のずれが寒冷域の下層植生の生理生態を特徴づける要因と考えられた.

収録刊行物

  • 低温科学

    低温科学 0073 41-56, 2015-03-31

    北海道大学低温科学研究所

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