グリーンランド南東ドームにおける浅層アイスコア掘削と初期物理解析

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タイトル別名
  • Shallow ice core drilling and preliminary analysis at South-East Dome, Greenland
  • グリーンランド ナントウ ドーム ニ オケル センソウ アイスコア クッサク ト ショキ ブツリ カイセキ

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抄録

グリーンランドにおける高涵養量域の圧密氷化過程の特徴の解明や近年の人為起源エアロゾルの変遷の解読を目的として,2015 年5 月にグリーンランド南東ドームにおいて,90.45 m の浅層コア掘削を実施した.掘削地点はタシーラク(アンマサリック)から185 km 北に位置している(SE-Dome;67.18°N,36.37°W,3170 m a.s.l.).掘削孔の氷温は20 m 深において-20.9℃であった.2015年8月にコアが日本に輸送され,低温科学研究所の低温室において密度測定や電気伝導度測定などの初期コア解析が行われた.その結果,SE-Dome コアの氷化深度は83-86 m,涵養量は約1.0 m w.e. yr-1 であった.SE-Dome コアは氷床のドームとしては最も高涵養量の地域の一つである.圧密氷化過程を調べたところ,750 kg m-3 以上の密度域において,SE-Dome コアは通常の涵養量地域の浅層コアよりも変形しやすい特徴を持つことが分かった.

収録刊行物

  • 低温科学

    低温科学 75 45-52, 2017-03-31

    低温科学第75巻編集委員会

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