準実在論者はハイブリッド表出主義を採用すべきか

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タイトル別名
  • Sould Quasi-Realists Adopot Hyprid-Expressivism?

抄録

S. ブラックバーンの準実在論は,態度の投影という考えを経由することによって,道徳的性質や道徳的事実の存在を前提とすることなく,私たちの道徳的実践を説明することを目指すプログラムである。彼は道徳的言語実践の説明に際して,道徳的言明の意味論的機能は態度の表出であるとする表出主義を採用する。しかし,表出主義の妥当性は長らく現代メタ倫理学上の一大トピックとして盛んに論じられ続けており,近年では表出主義の難点を解消する代替案として様々なタイプのハイブリッド表出主義が提唱されている。本稿では,ブラックバーンの純粋な表出主義とM. リッジが提唱したハイブリッド表出主義の相違点を明らかにし,ブラックバーン流の表出主義がハイブリッド表出主義に取って代わられるべきではない理由を,彼の理論内部の整合性という観点と,ハイブリッド表出主義自体が抱える難点に基づいて提示する。

収録刊行物

  • 研究論集

    研究論集 19 35-49, 2019-12-20

    北海道大学大学院文学院

キーワード

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390572174749441792
  • NII論文ID
    120006896730
  • DOI
    10.14943/rjgshhs.19.l35
  • HANDLE
    2115/79792
  • ISSN
    24352799
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • IRDB
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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