日本産カサガイ類 Acmaeidae, Patellidae, Lepetidae の顎板の形態

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  • ニホンサン カサガイルイ Acmaeidae Patellidae Lepet

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抄録

1. 日本産カサガイ類23種の顎板の形態を比較し、分類上の問題点を探った。2. 各属が顎板の特有の形態を持つ傾向があり、顎板の形態により属を判定する概略の基準を得た。3. Notoacmea 属での顎板の比較では、種間に形態上の明確な差異はなく、他の分類学的所見を合わせると、この属を構成する種が分化しつつある状況をうかがわせる。4. Collisella 属の顎板は、種によって異なる形態を持ち、歯舌の形態を含めると、他の属に比較し多様性に富んでおり、この属の棲息域が広範囲にわたっていることを裏付けている。5. Acmaea pallida の顎板は、Acmaeidae 科に属する他の属、種と大きな相違点を持っており、他の形態上の相違点をも含めて考慮すると、この種および属に関わる現在の分類とその所属について疑問がもたれる。

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identifier:KJ00004250952

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