ロヒンギャ難民のミャンマーにおける経験 : バングラデシュナヤパラキャンプにおけるインタビューをもとに <論説>

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タイトル別名
  • Exploring Rohingya Refugees’ Experiences in Myanmar: Interviews at the Nayapara Refugee Camp in Bangladesh <Article>
  • ロヒンギャ難民のミャンマーにおける経験 : バングラデシュナヤパラキャンプにおけるインタビューをもとに
  • ロヒンギャ ナンミン ノ ミャンマー ニ オケル ケイケン : バングラデシュナヤパラキャンプ ニ オケル インタビュー オ モト ニ

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抄録

本稿は,バングラデシュに暮らすロヒンギャ難民へのインタビューにより,これまで十分に明らかにされてこなかった,ビルマにおける彼・彼女らの生活実態や他の社会集団との関係を明らかにした。ロヒンギャ難民の教育水準は概して低いが,裕福な者もみられた。また,彼・彼女らは恒常的な迫害にさらされていたが,地域によってはヒンドゥーやラカイン族(仏教徒)との関係が良好であったことがきかれた。しかし,2016年10月のロヒンギャの武装勢力による治安当局への襲撃以降,ロヒンギャに対する迫害や規制が強められ,他社会集団との間の関係が悪化した。2017年8月の国軍が主導するロヒンギャに対する虐殺には一部のラカイン族も加担し,宗教を軸とした対立の構図が際立つ形となった。しかし,ロヒンギャ難民のビルマにおける経験を踏まえると,ロヒンギャをめぐる問題において宗教間対立や経済的な要因を強調する見方は問題を孕んでいる。

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