文脈主義と不変主義 : 叙実的知識帰属という観点から

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タイトル別名
  • Contextualism and Invariantism : from a Factive Knowledge Attribution View
  • ブンミャク シュギ ト フヘン シュギ ジョジツテキ チシキ キゾク トイウ カンテン カラ

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研究ノート

知識は伝統的に一定のものであるとされてきた。それは、人が誰かに知識帰属をする場合、常に一定の認識論的性質がその人に帰属されることを意味する。だが、「知る」という語の実際の振る舞いはそれを反映していない。すなわち、使用の状況と相対的に「知る」の振る舞いは変動しているように見える。文脈主義は、まさにこの観察を「知る」の意味論に反映しようとする。他方、意味論的な意味でのこのような変動を認めないのが不変主義である。このように、文脈主義と不変主義の対立は、意味論と認識論、さらに語用論も含めて、広範な関心の元で現在活発に論じられている。本稿ではこの論争で問題にされている知識帰属のあり方に注目し、彼らが問題にしているものが叙実的な知識帰属である限り、文脈主義の側に説明を要する問題が浮上するということを論じる。

収録刊行物

  • 年報人間科学

    年報人間科学 31 83-94, 2010

    大阪大学大学院人間科学研究科社会学・人間学・人類学研究室

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