日本語教育における「対話」 : 対話主義的な第二言語教育の視点からの考察

DOI HANDLE Web Site オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • “Dialogue” in Japanese Language Education : Examining “Dialogue” from the perspective of Dialogistic Second Language Education
  • ニホンゴ キョウイク ニ オケル タイワ タイワシュギテキ ナ ダイニ ゲンゴ キョウイク ノ シテン カラ ノ コウサツ
  • ニホンゴ キョウイク ニ オケル 「 タイワ 」 : タイワ シュギテキ ナ ダイニゴンゴ キョウイク ノ シテン カラ ノ コウサツ

この論文をさがす

説明

本稿では、日本語教育における主要な対話観を概観・整理し、それらの意義・課題について、バフチンの対話原理およびそれを基盤とする対話主義的な第二言語教育という視点から考察した。その結果、日本語教育における主要な対話観としては、「会話」とほぼ同義の対面式の口頭言語コミュニケーションを指す対話観、相互理解や課題の発見・解決といった目的を達成するための「話し合い」や「交渉」とほぼ同義の対話観、「内省」と同義の自己内対話を指す対話観などが混在していることが明らかになった。そして、対話主義的な第二言語教育の視点からの考察では、それら従来の主要な対話観に基づく研究や教育実践は、一方で依然としてモノロジズム的な言語観・言語活動観あるいはコミュニケーションのコードモデルを踏襲するものであること、そして、一方で日本語教育における対話の活用を目指してはいるものの実践が依拠している日本語の習得と指導の原理を十分に提示できていないことなどを指摘した。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ