離島における滞在型医療実習によって生まれる生き方への指針 : 参加した1年生のレポートの「語り」を通して

書誌事項

タイトル別名
  • リトウ ニ オケル タイザイガタ イリョウ ジッシュウ ニ ヨッテ ウマレル イキカタ エ ノ シシン : サンカ シタ 1ネンセイ ノ レポート ノ 「 カタリ 」 オ トオシテ

この論文をさがす

抄録

本稿では、利尻島において行われた医学部・保健医療学部1年生を対象とした「離島地域医療実習」の受講生が、準備期間や振り返り学習を含めた全ての活動において提出した様々な記録の「語り」を素材として、学生の中に生まれた「変化」や「覚悟」を示す。学生は、実習先の担当者の熱心な指導、実習先の患者や利用者の笑顔、ありがとうの言葉、島民からの損得を越えた親切な待遇を受け、それらの島民の行為の根底には、自分達に「医療者として島に戻って欲しい」という期待や切なる願いがあることを感じとった。そして、島民から受けた恩に答えたいと思う気持ちが生まれ、実習後は、どのようにしたら恩返しが出来るのかという課題に向き合った。その結果、課題の答えとして、学生たちは、「これからの大学生活をきちんと生きる」、「人の心を理解するためのコミュニケーション能力を身につける」、「地域医療に対する関心を持ち続け、利尻島で学んだ学友と一緒に地域医療を学び続ける」という今後の生き方の指針を得た。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ