シンポジウム:感覚器領域における薬物治療の最近の進歩 ドラッグデリバリーシステムを利用した経鼻投与による中枢作用薬の可能性

書誌事項

タイトル別名
  • ドラッグデリバリー システム オ リヨウ シタ ケイ ビ トウヨ ニ ヨル チュウスウ サヨウヤク ノ カノウセイ
  • 72nd Annual Meeting of the Medical Society of Toho University Symposium: Recent advances in pharmacological treatment for sensory organs Possibility of centrally acting drugs by intranasal administration using drug delivery system

この論文をさがす

抄録

type:TOHO University Scholarly Publication

総説

生理活性化合物がそのまま医薬品になっていることはまれで,様々な技術を用いて製剤化されて初めて医薬品となる.そうした技術分野にドラッグデリバリーシステム(drug delivery system)があり,吸収改善,放出制御,ターゲティングの3つの基本技術に大別できる.目や鼻に局所投与された薬物が吸収されて,全身性に作用することが知られていることから,これら感覚器は薬物の吸収部位として利用できる.さらに経鼻投与は,極めて吸収が早いだけでなく,ある程度の薬物が血液-脳関門を通過して直接的に脳内に送達されていることもわかっている.経鼻投与は点眼よりも投与が簡便なので,ドラッグデリバリーシステムを用いて効率的に薬物を脳内に送達できれば,薬物による治療満足度の低いアルツハイマー病や脳腫瘍の画期的な新薬となる可能性がある.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ