災害対応における創造的即興 : 熊本地震被災地の実践を事例に

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書誌事項

タイトル別名
  • Creative Improvisation in Disaster Response : The Case of Practice in the Area Affected by the Kumamoto Earthquake
  • サイガイ タイオウ ニ オケル ソウゾウテキ ソッキョウ クマモト ジシン ヒサイチ ノ ジッセン ヲ ジレイニ
  • オオサカフ ホクブ ジシン ニ オケル サイガイ ボランティア ノ キョウソウ ガクセイ ヲ チュウシン トシタ ツッパリ ボウ ノ カイ ト 1ネン ノ ツドイ

説明

一般論文

災害時に組織/集団が継続的かつ流動的に結び目を創発し、新たなニーズに対応する動きが生まれ、それに関して「即興」という視点での研究が行われてきた。しかし災害対応の計画や専門性をもっていない、寄せ集めの市民エージェントによる創造的即興に直目した研究は少ない。そこで本稿は災害時の情報、意識、思いの交差する支援の場における、市民エージェントによる即興の内容と発生条件を提示することを目的とする。2016年4月に発生した熊本地震後の創造的即興の事例を、場の創出と共同性の形成という2つのタイプに分類し、それぞれの発生条件を考察した。複数の地域に点在する「寄合所」の事例を取り上げ、「被災キープレイスを応援する寄り合い感覚」という即興の発生条件を指摘した。また、「放談会」という対話の場での参与観察を通して、意味形成プロセスでのエージェント間の相互作用を捉え、「促された参加ながらも役割を自覚する過程」、「対立する意見を共同編集することによって新たな動向を誘発する工夫」という発生条件を明らかにした。

収録刊行物

  • 災害と共生

    災害と共生 3 (1), 57-69, 2019-08

    「災害と共生」研究会

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