第二言語ライフサイクルの縦断データにみられる日本語の変異と変化

DOI HANDLE Open Access

Bibliographic Information

Other Title
  • ダイニ ゲンゴ ライフ サイクル ノ ジュウダン データ ニ ミラレル ニホンゴ ノ ヘンイ ト ヘンカ

Search this article

Abstract

本稿では、韓国人帰国生の姉妹が言語接触中断後10年以上維持している日本語(以下、帰国生日本語とする)に見られる「存在動詞・可能動詞・アスペクト・否定辞」の変異(標準語形・方言形・非標準語形)の使用実態から、個人のライフサイクルにおける第二言語の変化を考察した。第二言語の維持・摩滅期に標準語形が安定的に使用されるなか、方言形はほとんど用いられておらず、方言形使用と言語習得環境との相関関係は弱い。そして、年少者のほうが衰退期により非標準語形の使用率が高くなる。また、同様の衰退期日本語として植民地日本語と比べた結果、接触中断時の年齢が方言形の維持と関わっていると考えられる。

Journal

Details 詳細情報について

Report a problem

Back to top