<症例報告>光過敏性てんかんの経過中に小児欠神てんかんを合併した1女児例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Photosensitive Epilepsy Accompanited by Childhood Absence
  • ショウレイ ホウコク ヒカリ カビンセイ テンカン ノ ケイカチュウ ニ ショウニ ケッシン テンカン オ ガッペイシタ 1ジョジ レイ

この論文をさがす

説明

光過敏性てんかんの経過中に小児欠神てんかんを合併し,さらに治療終了した後,光過敏性てんかんが再燃した一女児例を報告する。患児は8歳の時,テレビを見ている時に,意識消失及び強直間代性けいれんで発症した。脳波上も点滅閃光光刺激で左側優位の光痙攣反応を認めたため,光過敏性てんかんと診断した。発症5か月後の脳波検査中,過呼吸賦活で発作起始及び終了の明瞭な数秒間の意識消失を伴う3Hz全般性規則性棘徐波複合を繰り返し認めたため,小児欠神てんかんの合併と診断した。14歳時,抗てんかん薬の投与を中止したところ,3か月後,テレビを見ている時に強直性けいれんを再び認めた。脳波上も右半側視野光刺激で左半球に広範に棘徐波を,右側半球には徐波成分を認めた。光過敏性てんかん及び欠神てんかんにおけるてんかん性放電の発生・伝播には視床・中脳を介して大脳皮質に投射される共通伝播経路が想定され,てんかん性放電の左右差は左右の大脳半球ヘ投射される経路の興奮性の差であると考えられる。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ