<資料>療養病床勤務看護師による終末期にある患者の家族に対する支援実態

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  • 療養病床勤務看護師による終末期にある患者の家族に対する支援実態
  • リョウヨウ ビョウショウ キンム カンゴシ ニ ヨル シュウマツキ ニ アル カンジャ ノ カゾク ニ タイスル シエン ジッタイ

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抄録

本調査は,療養病床で看取りに携わる看護師による家族支援の実態を明らかにすることを目的に,7か所の療養病床勤務の看護師・准看護師に,調査用紙を糊付き封筒とともに配布し,留め置き法で回収した。対象者203名の85%以上が,傾聴,共感的な声かけ,苦悩の理解,病状等の情報提供,慰労の言葉かけを実施している一方,約半数が家族と一緒に行う患者ケア,人生を振り返る機会作り,最期を迎える場の希望把握は実施していなかった。家族支援得点は,対象者の年齢,療養病床勤務年数,医療機関の勤務年数で正の相関が,療養病床での看取り事例数で負の相関がみられた。本結果から看護師の臨床経験の長さが家族支援に反映している一方,死という言葉を忌み嫌う日本的習慣や家族にゆったりと関り,患者と家族のコミュニケーションの仲介役を担っていない実情と,家族支援得点と看取り事例数の負の相関からは,看取りへの慣れが生じていることが推察される。

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