地域主権実現のための自治体文化財政策について : 新たな「文化財」概念の構築を踏まえて

書誌事項

タイトル別名
  • チイキ シュケン ジツゲン ノ タメ ノ ジチタイ ブンカ ザイセイサク ニ ツイテ : アラタ ナ 「 ブンカザイ 」 ガイネン ノ コウチク オ フマエテ
  • A study the Cultural property policy at Local Government for the realization of Local sovereignty : Based on new "Cultural heritage" concept

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抄録

type:Article

日本において地域主権を実現するための自治体の文化財政策とは如何なるものかという視点から「文化財」概念に着目し、まず文化財定義の歴史的変遷や現状、自治体における文化財保護条例上の文化財の定義と指定・登録の基準などの実態を明らかにし、さらにアンケート調査で得られたデータから市民が文化財に対しどのような意識をもっているのかを分析し、その成果を踏まえ公共政策という観点から新たな文化財保護の考え方を論じた。そのような中で自治体における文化財政策のあり方を考えていくと、市民が育み形成してきた多様な文化的価値を認め、その価値観による「文化財」概念を新たに構築し、地域に伝承されている様々な「地域遺産」を保護・継承する環境と仕組みを創出していくことが自治体の文化財政策には求められており、それらの政策を通して市民の文化財に対する意識改革が図られ、その結果、地域の歴史と文化に眼を向けその中から地域のことを主体的に考える市民が育成され、地域主権確立への第一歩が始まることを指摘した。

収録刊行物

  • 現代福祉研究

    現代福祉研究 13 1-22, 2013-03-01

    法政大学現代福祉学部現代福祉研究編集委員会

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