地方自治体における建築物環境計画書制度と CASBEE の動向

書誌事項

タイトル別名
  • チホウ ジチタイ ニ オケル ケンチクブツ カンキョウ ケイカクショ セイド ト CASBEE ノ ドウコウ

この論文をさがす

説明

地方自治体において地球温暖化対策、環境の保全及び創造、環境への負荷低減などを目的とした環境基本条例、地球温暖化防止条例等が制定され、地球温暖化対策推進計画、環境物品の購入、自動車の使用、事業活動等計画とともに、建築物環境計画書制度、建築物排出削減計画書制度、建築物環境配慮制度、建築物温暖化対策計画書制度 1(以下「建築物環境計画書制度」という。)が設けられた。建築物環境計画書制度は、建築物の環境に関する総合的対策として、評価システムの CASBEE(建築環境総合性能評価システム)2 により、建築物を省エネルギーや環境負荷の少ない資機材の使用はもとより、室内の快適性や敷地の内外の環境負荷、景観等への配慮等も含めた建築物の品質について、建築主が建築物の環境性能を総合的に評価し、図面等とともに計画書として地方自治体に提出し、地方自治体が審査及び公表を行う制度である。建築物環境計画書制度及び CASBEE は、政令指定都市を中心に都道府県でも導入されつつあるが、その内容は地方自治体ごとに異なり、標準型の CASBEE 新築(簡易版)を基に、地方自治体独自の重点項目や評価基準を設定し、重点項目シートを添付などし、そこで星やマスコットなどでレベルを表し可視化を図るなど、独自の建築物環境計画書制度に発展している。本稿では、都道府県及び政令指定都市で行われている建築物環境計画書制度とその評価システムの CASBEE について、制度を概観したうえで、地方自治体による制度の独自性の実情及びその動向を検証する。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ