日常生活における消費エネルギー量推定のための基礎的研究 : HR-VO2関係式を用いた3種類の回帰式の比較検討

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  • A Comparative Study for Estimate of Energy Expenditure
  • ニチジョウセイカツニオケルショウヒエネルギーリョウスイテイノタメノキソテキケンキュウ : HR-VO2カンケイシキオモチイタ3シュルイノカイキシキノヒカクケントウ
  • 日常生活における消費エネルギー量推定のための基礎的研究--HR-〓o2関係式を用いた3種類の回帰式の比較検討
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抄録

成人男子(7名:33〜52歳)を対象に,HR-Vo2方式によるエネルギー消費量の概算のための推定式について検討した。1)エネルギー消費量と心拍数との相関係数は,数値の高いものから,1つの直線回帰式(r=0.97),指数回帰式(r=0.95),2つの直線回帰式(r=0.94,r=0.64)であった。2)1つの直線回帰式は,心拍数の低い範囲において求められたエネルギー消費量が低すぎる傾向にある。また,2つの直線回帰式では,同じ心拍数においても基礎および安静時の推定式と運動時の推定式との値に差異が生じる不都合がみられる。これらの式に対して指数回帰式は,心拍数が高い時にはエネルギー消費量を過大評価する。しかし,日常生活中の心拍数をみると130拍/分以上になる割合は,極めて低い。3)各推定式を用いて24時間の心拍数から一日のエネルギー消費量を概算すると1つの直線回帰式(平均: 4383±833kcal/day,64.9±9.79kcal/kg/day),2つの直線回帰式(5077±1337kcal/day,68.9±11.66kcal/kg/day),指数回帰式(3769±528kcal/day,56.2±9.27kcal/kg/day)であり,それぞれの推定式より求められたエネルギー消費量の平均値および標準偏差は,指数回帰による方法が最も小さく,2つの直線回帰式による方法が最も大きい。以上の結果について検討すると,HR-Vo2の関係から日常生活中におけるエネルギー消費量を概算する方法としてここで比較した3種類の回帰式の間では,指数回帰式による方法が他の方法より優れているのではないかと考えられる。

収録刊行物

  • 健康科学

    健康科学 9 137-145, 1987-03-28

    九州大学健康科学センター

被引用文献 (1)*注記

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