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- Obatake Akira
- Kyushu University Department of Human Environment Studies, Doctoral Course Student, Social Theory History, Social Consciousness
Bibliographic Information
- Other Title
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- A.ホネットの社会哲学 : 社会的なるものの病理の把握
- A.ホネットノシャカイテツガク : シャカイテキナルモノノビョウリノハアク
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Description
本稿の目的は、現代批判理論の旗手A.ホネットによる社会哲学の歴史の再構成を概観することを通じて、社会哲学のモチーフを受け継ぐ<近代の自己認識の学>としての社会学の危機を、克服する可能性を探ることにある。社会哲学は歴史的に、政治的-道徳的な規準とは異なる倫理的な基準を掲げるものであるが、その基準のもとに<善き生の条件>を損なう社会の特定の発展過程は、<社会的なるもの(Das Soziale)の病理>として把握されてきた。普遍主義的な診断の要求は、ニーチェ以降ポスト構造主義を経て、相対主義の脅威にさらされているが、そのアポリアをホネットは、<相互承認>論という<形式化された倫理>の構想のうちに解決しようと試みる。本稿ではその構想をふまえたうえで、<近代の自己認識としての社会学>の再生には、<承認論の経験科学化>と、<承認秩序の経験的分析>が必要であるという点を指摘した。
Journal
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- 人間科学共生社会学
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人間科学共生社会学 2 97-108, 2002-02-15
Faculty of Human-Environment Studies, Kyushu University
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Keywords
Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390572174789304448
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- NII Article ID
- 110006257888
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- NII Book ID
- AA11519621
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- ISSN
- 13462717
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- DOI
- 10.15017/938
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- HANDLE
- 2324/938
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- NDL BIB ID
- 6277719
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Allowed