イワシ鶏卵乳化物の硬さの改善
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- ウオン マリオ ペレス
- 九州大学農学部食糧化学教室
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- 野中 美智子
- 九州大学農学部食糧化学教室
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- ポティ レオン ホセ ルイス
- 九州大学農学部食糧化学教室
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- 蔡 震寿
- 九州大学農学部食糧化学教室
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- 関本 敬介
- 九州大学農学部食糧化学教室
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- 石松 成子
- 九州女子大学家政学部
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- 大村 浩久
- 九州大学農学部食糧化学教室
書誌事項
- タイトル別名
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- Improvement of Hardness of Emulsified Product of Sardine with Chicken-Egg
- イワシ ケイラン ニュウカブツ ノ カタサ ノ カイゼン
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説明
常法により調製したイワシの鶏卵乳化物は著るしく軟かく,加工ないし調理素材としては望ましくない.そのため若干の操作によりその硬さの改善を試みた.1.乳化物は加熱(調理)により,その処理時間に応じて硬さを増したが,60分でほぼ最高に達したのち低下した.しかしその程度は十分でなく,最高でも豆腐の硬さに及ばなかった.2.加熱乳化物を低温で貯蔵するとさらに硬さを増したが,約10日で豆腐の硬さ程度に達するに過ぎなかった.3.小麦分離タンパク質の混合は硬さの改善に有効であり,添加割合に応じて増大した.しかし添加量を増大すると乳化物はゲル化し操作が極めて困難となった.この場合添加の限界は20%程度であった.4.乳化物の硬さはイワシ,鶏卵,大豆油の割合に応じて異なった.混合比2:1:2の場合を標準とし,その変動に応じる硬さを追究した.鶏卵の添加量を1/4~1/2(イワシの1/8~1/4)に減じると乳化物は著るしく軟くなり,棺対値は標準の0.26~0.27に過ぎなかった.鶏卵を全く加えない場合には多少硬さを増して0.45を示した.一方,大豆油を加えない場合標準のものよりも硬く相対値1.83であったが,油を少量加えると軟くなり,標準量の1/8~1/4では0.14~0.15に低下した.添加量の増加に従い1/2量で1.48まで上昇,イワシと等量(標準)で一旦低下したが増量とともに再び硬くなった.鶏卵および大豆油を加えずイワシのみを磨砕したミンチは著しく硬く標準値の14倍を示したが,鶏卵を加えないまま大豆油のみを加えると硬さは著しく低下した.しかしその硬さは添加量1/8~1/4でも標準を上廻った.さらに大豆油の増加にともなって硬さは一旦上昇し1/2でピークに達したが,それ以上になると前者とは逆に軟くなり4倍添加で相対値は0.45を示した.
収録刊行物
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- 九州大學農學部學藝雜誌
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九州大學農學部學藝雜誌 43 (1/2), 23-27, 1989-01
九州大學農學部
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390572174791233152
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- NII論文ID
- 110001707476
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- NII書誌ID
- AN0005519X
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- ISSN
- 03686264
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- DOI
- 10.15017/23305
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- HANDLE
- 2324/23305
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- NDL書誌ID
- 3222372
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDLサーチ
- CiNii Articles