飼育条件下における中国産イサキ仔稚魚の成長と形態的特徴
書誌事項
- タイトル別名
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- Early Developments and Morphometrical Comparisons of Reared Chinese and Japanese Forms of Three-line Grunt
- シイク ジョウケン カ ニ オケル チュウゴクサン イサキ シチギョ ノ セイチョウ ト ケイタイテキ トクチョウ
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説明
中国産イサキの初期発育を飼育条件下で検討するとともに,ほぼ同一条件下で飼育されて得られた中国産および日本産イサキ種苗の形態と初期成長の比較を行った.中国産イサキの孵化仔魚は体躯および膜鰭上の黄色素胞が特徴的で,日齢2で開口し摂餌を開始した.日齢3で開鰾,日齢5で腸管が1回転した.日齢9で尾鰭原基が出現,日齢13頃より背鰭および臀鰭の原基が出現し,また脊索末端の上屈が開始した.日齢19,12.3±1.9mmTL頃より鰭条数が定数に達した稚魚が出現.日齢25頃より本種幼魚に特徴的な体側黒色素胞の縦帯が明瞭となった.日齢36,36.0±2.8mmTL迄に魚体はほぼ完全に被鱗し,成魚型の腸管走行様式も確立.またその他の形態的特徴からもこの時期若魚へ移行したと考えられた.以上,これらの初期発育段階における形態変化には,基本的に既報の飼育日本産イサキ仔稚魚と大差は認められなかった. しかしながらほぼ同一条件で飼育された180日齢の両イサキ標本の,体各部の体長に対する相対比および計数形質を比較したところ,吻長,体高,尾柄長,尾柄高,背鰭軟条部基底長,臀鰭基底長,眼径,臀鰭前長,背鰭棘部基底長の相対比および有孔側報鱗数と側線下方横列鱗数,また背鰭の軟条数と臀鰭の軟条数,さらに脊椎骨数について統計的有意差が認められ,また初期成長も中国産イサキの方が有意に良好であった.
収録刊行物
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- 九州大學農學部學藝雜誌
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九州大學農學部學藝雜誌 54 (3/4), 121-131, 2000-02
九州大學農學部
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390572174791356672
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- NII論文ID
- 110000156523
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- NII書誌ID
- AN0005519X
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- ISSN
- 03686264
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- DOI
- 10.15017/23641
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- HANDLE
- 2324/23641
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- NDL書誌ID
- 5295654
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDLサーチ
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