<論説>西周時代玉人像の衣服と頭飾

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タイトル別名
  • <Articles>The Dress and Head Ornament of the Statue of Man made of Nephrite in the Western Chou 西周 Period
  • 西周時代玉人像の衣服と頭飾
  • セイシュウ ジダイギョクジンゾウ ノ イフク ト トウショク

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抄録

卷頭圖版一-五、圖1-5にかかげたやうな、西周時代の軟玉製の人間像が知られてゐる。これらの像に表はされた衣服は、春秋時代以後の人像の類にはみられない特色をもつてゐる。眞四角なゑり、幅の廣い直線的な緣どりをつけ、コ字形の切込みのあるすそなどである。第一章ではこれらの衣服は「禮」の古典に喪服、深衣のものとして記述がのこる衣服の原形であることを證する。これらの衣服の制については漢時代にはやく不完全な注釋しかできなくなつてたものである。第二章では玉人像が膝に垂れる斧形のものは「市」の古い形であることを示す。西周時代の青銅器銘文にのこるこの市の色、材質に關する語彙は附論にくはしい考證がある。第三章では圖1、2、4の玉人像が頭につける角のやうなものは「禮」に子が親に孝養をつくす時に着用するといわれる髦であることを明かにし、孝子がこれを着用することの原義について考察する。

収録刊行物

  • 史林

    史林 55 (2), 133-170, 1972-03-01

    史学研究会 (京都大学文学部内)

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