<論説>シャイバーニー・ハンとアルクーク城

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タイトル別名
  • <Article>Shaibani Khan and the Town of Arquq
  • シャイバーニー・ハンとアルクーク城
  • シャイバーニー ハン ト アルクークジョウ

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抄録

一五〇〇年にサマルカンドを征服して、中央アジアにおけるティムール朝を滅亡へと追いやったウズベグ族のシャイパーニー・ハンは、十五世紀の末に、シル河中流域のトゥルキスタンと呼ばれる地域のほぼ全域を支配下に入れることによって勃興した。それは、この地域の持っていた経済的・軍事的・政治的・宗教的重要性によって説明される。本稿で取上げるアルクーク城は、トゥルキスタン地方の西端に位置する小城塞にすぎなかったが、シャイバーニーのトゥルキスタン征服に果した役割は大きく、史料中でマホメットにとってのメディナと対比される理由はそこに存在する。またアルクーク城の性格は、東西交渉路の中間地点としての商業的意義を重視することによっては捉えられず、遊牧勢力との関係を強調することによって初めて浮き彫りにすることができるのである。

収録刊行物

  • 史林

    史林 62 (6), 817-849, 1979-11-01

    史学研究会 (京都大学文学部内)

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