<論説>[ヒン]王チュベイとその系譜 : 元明史料と『ムイッズル-アンサーブ』の比較を通じて

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書誌事項

タイトル別名
  • <Article>Cubei, the prince of Bin 豳 and his genealogy : Comparing the historical documents in the Yuan 元 and the Ming 明 Period with 'Muizz al-Ansab'
  • 〔ヒン〕王チュベイとその系譜--元明史料と「ムイッズルーアンサーブ」の比較を通じて
  • ヒンオウ チュベイ ト ソノ ケイフ ゲン メイ シリョウ ト ムイッズル アン

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抄録

[ヒン]王チュベイ王チェベイは、元朝治下に活躍したチャガタイ系諸王である。ポールーペリオ氏以来、明代ハミ王家の起源をこのチュベイに求める考え方が提出されてきたが、実ははっきりした裏付けを欠いていた。ところがティムール朝期に記された『ムイッズルーアンサーブ』なる系譜資料を使用すると、両者の系譜関係が確定できるだけでなく、明代沙州衛もまたチュベイ一門の後身であることがわかる。さらにこの事実を中心に、『元史』『集史』、そして『明史』『明実録』等に残るチュベイ一門の記録をつないでいくと、十四世紀河西におけるチュベイ家の軌跡がおぼろげながらに浮びあがってくる。それは、元・明という時代の大枠にはとらわれない、もうひとつのチャガタイ王家の歴史である。

収録刊行物

  • 史林

    史林 65 (1), 1-40, 1982-01-01

    史学研究会 (京都大学文学部内)

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