<論説>領主と作人 : 延喜荘園整理令の再吟味

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タイトル別名
  • <Articles>Landlord and Tenants : re-examination of the adjustment law of Engi 延喜 Manor
  • 領主と作人--延喜荘園整理令の再吟味
  • リョウシュ ト サクジン エンキショウエン セイリレイ ノ サイギンミ

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抄録

請作を重視する最近の荘園経営研究の難点は、借耕者が耕作権をどのようにして獲得したかの究明である。従来の荘園研究は、請作重視論をも含めて、口分田・墾田・治田の私有性を強調するあまり、借耕者の存在を無視したり認めてもかれらの耕作権獲得のための努力を正当に評価し得なかった。この論文は、十紀世初頭に長期の耕作権が始めて容認され百姓の名による田地立券が抑止されたとの見解のもとに、従来一体視された地主層のなかから領主と作人が分化する過程を追跡し、明確を欠く延喜荘園整理令実施の成果について再吟味すべきことを主張する。

収録刊行物

  • 史林

    史林 49 (1), 1-30, 1966-01-01

    史学研究会 (京都大学文学部内)

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