南宋包恢の陸九淵評価:「旌表陸氏門記」精読

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  • ナンソウ ホウカイ ノ リク キュウ エン ヒョウカ : 「 セイヒョウ リク シモンキ 」 セイドク

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説明

本稿は、南宋後期に活躍した、いわゆる「朱陸折衷」論者の一人である包恢に着目し、その陸九淵評価について考察したものである。具体的には、『永楽大典』巻3528に収める包恢の佚文「旌表陸氏門記」を精読することを試みた。その際、『宋会要輯稿』や呂祖謙『東莱集』等の史資料との比較検討を行ったが、そこで明らかになったのは、これらと「旌表陸氏門記」との齟齬であり、このことから、包恢の(意図的な?)誇張や隠蔽が露わになった。しかしその一方で、この「旌表陸氏門記」には、羅大経『鶴林玉露』丙集・巻5 所収の「陸氏義門」と繋がりを持つ箇所があることから、これら二つの記事を関連づけて読むことで、当時の陸家の生活の様相が、より明白に浮かび上がってくるのではないかとも指摘した。

Bao Hui 包恢 in the Nan-Song 南宋 Dynasty is famous as a Zhu-Lu 朱陸 eclectic philosopher. This paper focused on his writing: Jingbiao Lushi Menji 旌表陸氏門記 (included in Yongle Dadian 永樂大典 vol.3528) which referred to Lu Jiuyuan 陸九淵’s thought directly, and investigated Bao Hui’s evaluation of Lu Jiuyuan.

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