病棟に勤務する看護師において性差とジェンダー・タイプのどちらがストレッサーとバーンアウトの知覚に影響するか

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タイトル別名
  • Biological sex or gender type, which one more affects hospital nurses' perception of stressor and/or burnout
  • ビョウトウ ニ キンム スル カンゴシ ニ オイテ セイサ ト ジェンダー タイプ ノ ドチラ ガ ストレッサー ト バーンアウト ノ チカク ニ エイキョウ スル カ

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抄録

本研究では, 病棟に勤務する看護師(男性101人, 女性101人)を対象に, 生物学的性差とジェンダー・タイプのどちらがストレッサーとバーンアウトの知覚に影響するかを検討することを目的に, BSRI (Bem Sex Role Inventory), NJSS (Nursing Job Stressor Scale), 日本版MBI (Maslach Burnout Inventory)を用いた質問紙調査を行った。その結果, 性差とジェンダー・タイプはそれぞれ独立しており, 性別による特徴は認めず, ストレッサーとバーンアウトとの間には, 部分的に低い水準の相関が確認できた。ストレッサーの知覚では, 性差とジェンダー・タイプの交互作用は有意ではなく, 「役割葛藤」「医師関係」「死」「質的負担」において男性よりも女性の方が有意に高得点で, 「役割葛藤」と「医師関係」においてはジェンダー・タイプの両性具有型の方が女性性型・男性性型よりも高かった。バーンアウトの知覚では, 「情緒的消耗感」は男性よりも女性の方が有意に高く, 「個人的達成感」では両性具有型が他のジェンダー・タイプよりも有意に高かった。この結果から, ストレッサーの知覚には女性であることと両性具有型であることが関与するが, 両性具有型の人は何らかのストレス対処要因を持ち合わせており, これがバーンアウトを防ぐ「個人的達成感」につながっていると推察された。

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