物理学基礎実験における動画教材・予習プリントの開発

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  • ブツリガク キソ ジッケン ニ オケル ドウガ キョウザイ ・ ヨシュウ プリント ノ カイハツ

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抄録

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[要旨] 昨今の大学教育においては、学生のより主体的な学びを目指し、アクティブラーニング、反転授業などをキーワードにさまざまな取り組みがなされている。しかし、千葉大学の理系1年約700人が受講する普遍教育の物理学基礎実験は、一般教養時代からほぼ変わらず「巡回方式」というスタイルで行われてきた。これは、90人超えの大人数クラスにおいて教員2人のもとで一斉に実験できるようにと考えられた方式である。実験前の講義は行わず、学生が自ら主体的に予習し、教科書をたよりに実験をすることを前提としている。しかし、時代とともに学生の学ぶ意識も変化し、現状は多くの学生が実験の意味を十分に理解しないまま始め、実験中は結果を出すことに精一杯となり、対象の物理現象の意味や実験の理論について議論する機会は、実験終了するまでほとんどなく、主体的学びとは遠い実態がある。このような課題に対し、人員の増員が難しい中、我々は実現可能な対策として、2015年度より実験装置の改良によるテーマ数の集約化などの改善策に取り組み始めた。本報告では、この一環の中で「交流回路実験」向けの「動画教材」および「予習プリント」、「電子の比電荷測定実験」向けの「動画付き予習プリント」を開発し、2017年度後期の学生実験で実施したので、その取り組みと評価について報告する。

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