川端康成における初恋をテーマとした創作についての考察

書誌事項

タイトル別名
  • A study on the literary creation of Yasunari kawabata in the theme of first love
  • カワバタ ヤスナリ ニ オケル ハツコイ オ テーマ ト シタ ソウサク ニ ツイテ ノ コウサツ

この論文をさがす

抄録

type:text

[要旨] 本稿は、川端康成が初恋をテーマとして創作していた過程を、「一」から「六」まで六つの部分に分けて、創作理念が真から善を経て美に至る内的変遷の過程として論じる論文である。「一」では、初恋をテーマとした創作自体が、研究の対象となっていない現状を紹介する。「二」では、初恋の経緯関連の資料、及び初恋をテーマとした作品を整理し、真・善・美三つの時期に区分する。「三」では、真に関する想像と真の実態が如何に初期創作の決め手になっていた内実を論じてみたい。「四」では、作品における真の実践の様相を論じ、それと対照して次期の善を理念とする創作を論じる。「五」では、表現理念が善から美へと変わる実質と、美的表現理念の創作実践を論じるつもりである。最後に「六」では、三つの時期における真・善・美の創作理念と作者の創作意識発展の内的繋がりを論じ、この課題の展望をしたい。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ