[CASE REPORT] A case of linea alba hernia occurring in a non-obese type body

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  • [症例] 非肥満型体型に生じた白線ヘルニアの1例
  • ショウレイ ヒヒマンガタ タイケイ ニ ショウジタ ハクセン ヘルニア ノ 1レイ

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[要旨] 症例は44歳男性。身長162㎝,体重53㎏,BMI20.1の非肥満型体型であった。数年前より上腹部に鶉卵大の膨隆を自覚していた。既往・手術歴特になし。腹部CT 上,臍頭側正中に1 ㎝大のヘルニアの所見を認めた。【手術所見】全身麻酔下にヘルニア門直上に皮切を加え,ヘルニア嚢を同定した。ヘルニア内容は大網であり,容易に還納された。周囲の脂肪織の剥離を進め,その根部にヘルニア門を認めた。ヘルニア嚢周囲の腹膜前腔を剥離し,ヘルニア嚢を切除した。腹膜前腔にメッシュを留置した。術後経過良好にて術後5 日目に退院した。腹壁ヘルニアの一種である白線ヘルニアの原因として,白線の先天的脆弱性,腹膜前脂肪の白線内への増殖に伴う間隙形成,肥満・妊娠・出産・腹水などの腹圧亢進,外傷などがあげられている。発症年齢は幅広い層に分布しているが,平均年齢は60歳代である。術式は,以前はヘルニア嚢切除とヘルニア門の単純縫合閉鎖が多く報告されていたが,現在はメッシュの使用が主流となってきている。メッシュ使用の利点として,筋膜縫縮による疼痛の軽減,ヘルニア門の大きな症例,多発症例,再発症例などに対しても応用できる点などが挙げられる。さらに近年腹腔鏡を用いた腹腔側からのアプローチの報告もされており,今後症例の蓄積が期待される。今回我々は本邦では比較的稀な非肥満型体型に生じた白線ヘルニアを経験したので,症例と論文報告に若干の検討を加え報告した。

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