富士山麓のおけるオビババヤスデの群遊状況について

書誌事項

タイトル別名
  • The outbreak distribution of periodic train millipede, Parafontaria laminata laminata (ATTEMS) (Diplopoda, Polydesmida, Xystodesmidae) on Mt. Fuji
  • フジ サンロク ニ オケル オビババヤスデ ノ グンユウジョウキョウ ニ ツイテ

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抄録

富士北麓ではキシャヤスデ(Parafontaria laminata armigera)の仲間であるオビババヤスデ(Parafontaria laminata laminata)の群遊が観察されている。しかし、その周期性や群遊が見られる地域の詳細は明らかにされていない。そこで、2003年10月に群遊が見られた精進口登山道2合目の山小屋周辺を周期解明のための調査定点とし、2004年以降本種の群遊が確認される秋期の9~11月と、同じ個体群が翌年に産卵のために再び群遊する初夏期の5~7月に確認調査を行った。  その結果、2009年の秋期と2010年の初夏期、2015年の秋期と2016年の初夏期に群遊が確認され、本種の群遊は基本的に6年周期で発生するものと推定された。また、本種は富士山麓において広範囲に生息していることが確認されたが、地表面に大多数の成虫が出現する群遊は北西麓の標高1,300~1,800mの範囲に限られていた。

収録刊行物

  • 富士山研究

    富士山研究 13 29-32, 2019-02-01

    富士山科学研究所

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