談話レベルでの会話教育における指導項目の提案:談話・会話分析的アプローチの観点から見た談話技能の項目

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タイトル別名
  • A Proposal for Conversational Syllabuses on the Discourse Level:Lists of Discourse skill from the Approach of Discourse/Conversation Analysis
  • ダンワ レベル デ ノ カイワ キョウイク ニ オケル シドウ コウモク ノ テイアン ダンワ カイワ ブンセキテキ アプローチ ノ カンテン カラ ミタ ダンワ ギノウ ノ コウモク

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抄録

文法シラバス中心の教育のみを受けた学習者には、正確に文は作れても、談話レベルにおける十分なコミュニケーションが行えず、本人の意思に反して相手に誤解を生じさせるような話し方をしてしまうことがある。このような問題を防ぎ、学習者が積極的に会話へ参加していけるようにするためには、早い段階から文法シラバス中心の教育だけでなく、談話レベルでの会話教育を行なう必要があり、そのための指導項目の整理と教師間での指導項目の共有が必要となる。そこで、本稿では、談話レベルでの会話教育に関する先行研究をその観点の違いから、(1)会話ストラテジー教育の観点から会話教育の指導項目化を試みた先行研究と、(2)談話・会話分析の観点から会話教育の指導項目化を試みた先行研究として見直し、整理する。そして、先行研究においてリスト化されてきた会話教育のための指導項目に、ビジターセッションを利用した会話授業及び演劇プロジェクトの授業での指導項目を実践研究からの成果として加え、それらを談話・会話分析的アプローチから整理し直し、談話レベルでの会話教育を行なうための談話技能の指導項目として提案する。提案する指導項目は、「A.言語的項目」、「B.非言語的項目」、「C.音声的項目」、「D.言語・非言語・音声の総合的技能項目」という4つに分類して整理した。このような指導項目リストの作成により、同じクラスを担当する教師間において会話指導とその指導項目に対する意識の共有もより容易になるものと考える。

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