海外の日本語教育におけるリソースの活用

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タイトル別名
  • Japanese Language Learning Resources for Overseas Learners and Teachers
  • カイガイ ノ ニホンゴ キョウイク ニ オケル リソース ノ カツヨウ

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説明

教科書に代表される従来の「教材」は、教室での日本語使用のために作られ、教えるための材料であった。ここで扱うリソースは、実社会での日本語使用のための学習に使い、実際の日本語使用にも役立ち、また、日本語使用の対象となる、つまリ学ぶ材料である。「教材」から、リソースヘの移行は、学習者の教室からの解放をも意味し、リソースの活用は社会言語学、第二言語習得、教育学の側面 からも有意義である。 リソースには「人的リソース」、「物的リソース」、「社会的リソース」の三種類がある(田中・斉藤1993)といわれるが、新たに「情報サービス・リソース」の項を設け、海外の、とくにシドニーのリソースを四つの角度から検討し、そのリソースを全体シラバスの中、外の両者で活用する方法を紹介し、検討する。リソースは、例えば、シラバスの中では、ゲストスピーカー、ビジター・セッション、家庭訪問などという形で、また、シラバスの外ではプロジェクトの形で活用できる。学習者が自主的にリソースを開発し、自律的に活用し、学習していくには、上記の両者が必要だろう。「教材」からリソースヘの移行は、学習者の教室からの解放、自律と共に、教師の役割の再考とも大きく関わっているといえる。

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