A CASE OF DESCENDING COLON CANCER WITH COMPLETE SITUS INVERSUS TREATED BY LAPAROSCOPY-ASSISTED COLECTOMY

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  • 完全内臓逆位に合併した下行結腸癌に対して腹腔鏡下手術を施行した1 例
  • ショウレイ ホウコク カンゼン ナイゾウ ギャクイ ニ ガッペイ シタ カコウケッチョウ ガン ニ タイシテ フククウキョウ シタテジュツ オ シコウ シタ 1レイ

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症例は69歳女性.以前より完全内臓逆位を指摘されていた.検診で便潜血陽性を指摘され,近医で下部消化管内視鏡検査を施行した.下行結腸に2cm大の2型腫瘍を認め,当科に紹介受診となった.腹部造影CT検査でSD junction寄りの下行結腸に病変を認め,支配動脈は左結腸動脈であった.術前診断は下行結腸癌(cT2N0M0cStageI)で腹腔鏡下結腸部分切除術(下行結腸)+D2郭清を施行した.術者,第1助手は内視鏡外科学会技術認定取得医が担当した.術者は患者の左側に立ち,それに合わせモニターや助手の位置を対側に配置した.完全内臓逆位のため,通常時と比べ視野が左右反転しており,血管走行や剥離層の同定には繰り返し確認をし,解剖学的位置を十分に把握した.また右手を中心に操作したため,鉗子の向きが通常時とは異なり,内側アプローチ時の剥離など困難な場面がみられた.手術時間は2時間12分,出血量は24mlで,術後合併症なく術後6日目で退院となった.病理組織検査では高分化型腺癌,pT1bN0M0pStageIであった.完全内臓逆位を伴う腹腔鏡下手術では,内視鏡手術に習熟した術者が術中に解剖学的位置関係の把握を十分に行い,また優位鉗子の向きの違いを考慮した術野展開をし,慎重に手術操作をすることが大切であると考えられた.

Journal

  • 横浜医学

    横浜医学 67 (2), 89-93, 2016-08-30

    横浜市立大学医学会

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