京町家再生から私設公共空間の創造へ

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  • The creation of public space by citizens at the renovated Kyoto machiya house
  • キョウマチヤ サイセイ カラ シセツ コウキョウ クウカン ノ ソウゾウ エ

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抄録

京都市の中心部には、京都らしさを象徴するような景観が多く残されている。なかでも京町家の続く町並みは、歴史的な景観として認められ、その保存や活用が進められてきた。しかし、取り壊される京町家は後を絶たない。建て替えを逃れ活用されているものの中には、モダンな改装を施され、もともとの京町家の風情を残さないものも多い。一方で、「京町家ブーム」と言われ、多くの人々の関心を集めているのも事実であろう。そうした「京町家ブーム」のなかでの活用には、一定の効果や価値があるところだが、本来の京町家の再生や保存と言えるのか疑問が残るそこで、本報告では、筆者が自ら行っている事例を取り上げ、京町家の再生を通して、地域に活力を与える担い手に着目し、Haydenの言う「場所の力」を得て進める協働的実践であることを述べた。本報告では一部の紹介となったが、京町家再生は多くの物語を有している。伝統的な京町家が持つ「場所の力」が、地域や人々を動かしてきた。こうして、様々な人に支えられる場の創造は、その場に惹かれた人々の関わりと交わりのなかから生み出されているとまとめた。

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