大阪,河内平野の沖積層の特徴

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タイトル別名
  • Geological characteristics of the latest pleistocene to holocene "Chuseki-so" in the Kawachi Plain, Osaka Basin, Japan
  • オオサカ,カワチ ヘイヤ ノ チュウセキソウ ノ トクチョウ
  • 大阪河内平野の沖積層の特徴

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抄録

島弧間盆地である大阪堆積盆の河内平野の地下の最後期更新統から完新統の"沖積層"についてその特徴を明らかにした.この地層は20〜30mの層厚を有し,4つのユニット,すなわち下位から上位へ最下部礫層,下部砂泥互層,中部海成粘土層,上部砂泥層に区分できる.中部の海成粘土層は陸域にむかってくさび状に分布する.これらの地層区分や分布はわが国の沿岸域の沖積層の典型である.最下部の礫層は河川や扇状地性で,3万年前から1万年前の氷期の低海面期に古大和川や淀川の谷を埋積している.下部の砂泥互層は1万年前から8千年前の後氷期の海進に伴って溺れ谷の河口に堆積したものである.中部の海成粘土層は8千年前から3千年前の高海面期(最高海面期は約5千3百年前)に,河内湾で海成侵食ラビーンメント面上に堆積した泥干潟や内湾泥底の厚い堆積物である.上部砂泥層は3千年前から現在までに臨海扇状地や三角州や海岸などで形成された堆積物である.この中で河内湾における特徴的な堆積相は,厚い海進期の泥干潟の堆積物である.

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