Active faults and seismic hazard in the Kabul basin, Afghanistan

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抄録

カブール盆地はアフガニスタンの政治経済の中心地である.この盆地はインドプレートとユーラシアプレートの収束に起因する長大な活断層に囲まれており,大地震のリスクが高い.しかし,地震危険度評価に不可欠なこれらの活断層の位置・長さ・変位速度に関するデータはほとんど存在しない.我々は,実体視可能な衛星画像の判読や現地調査によって,カブール盆地とその周辺の活断層の調査を行った.盆地の西縁に位置する左横ずれ断層であるパグマン断層とチャマン断層および北東縁に位置する右ずれ断層であるサロビ断層は第四紀後期の活動の地形学的証拠を伴っている.断層の長さから,これらの断層は最大でモーメントマグニチュード7.8の大地震を発生させる可能性がある.歴史地震の記録から,パグマン断層は1505年に発生したマグニチュード7.3の地震の際に破壊した可能性がある.この断層の平均的な変位速度は約4.6 mm/yrに達し,最後の地震から現在まで,アフガニスタンの首都近傍で直下型の大地震を発生させるのに十分な歪みを蓄積していると考えられる.

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