学校歴から政治力への転換 : 大隈重信政権下の副参政官・関和知を例に

書誌事項

タイトル別名
  • Historical example of deriving political power from college selectivity : Seki Kazutomo, Vice Parliamentary Secretary in 1915-16
  • ガッコウレキ カラ セイジリョク エノ テンカン : オオクマ シゲノブ セイケンカ ノ フクサンセイカン セキ カズトモ オ レイ ニ
  • ガッコウレキ カラ セイジリョク エ ノ テンカン : オオクマ シゲノブ セイケン カ ノ フクサンセイカン ・ カン ワ チ オ レイ ニ
  • 学校歴から政治力への転換 : 大隈重信政権下の副参政官関和知を例に

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説明

本稿の目的は,学校歴が人的ネットワークを形成し,それが政治力へと転換される過程を歴史的事例を通して明らかにすることにある。ここでは,早稲田大学出身の国会議員である関和知を研究対象とする。明治十四年の政変で政府を追われた大隈重信は,早稲田大学と『報知新聞』に投資した。前者に集った青年たちはやがて各界に出世し,卒業後も交流を通して緩やかな連帯を保つようになる。1914 年,大隈が再び政権に就いたとき,彼らは大隈伯後援会を結成して,その人脈を政治力として活用した。関和知は国民党を脱党し政党というリソースを失ったものの,後援会による支援を受けて,第12 回総選挙で千葉県トップ当選を果たす。さらに,司法省副参政官に抜擢され,官僚としての貴重な経験を積んだ。経済的資本に乏しい少壮議員である彼にとって,それは次なる機会をもたらす資源となった。

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