ネパールの水環境に関する水文地理学的研究(1)

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タイトル別名
  • Hydro-geographical Study on the Water Environment in Nepal (1)

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抄録

著しい都市化と人口集中が進むネパール,カトマンズ渓谷(バクマティ(Bagmati)川流域)を中心に,水環境全般に対する水文地理学的研究を行った。特に,都市化や周辺での畑地利用など対象流域への人為的影響,および当流域における水環境特性を明らかにすると同時に,現地大学(トリブパン〈Tribhuvan〉大学)の微生物学研究室との共同研究として,河川中に含まれる微生物と溶存化学成分との関係についての研究を進めるにあたっての予察調査を行った。本研究の結果,カトマンズ渓谷における水質はバクマティ川の支流毎に大きく異なることが明らかとなり,EC(Electrical Conductivity),DOC(Dissolved organic carbon)が最も高い支流は,住宅が密集するビシュマティ(Bishumati)川流域で,最も低い支流は,農地が広がるマノハラ(Manohara)川流域で,河川毎の水質の違いが明瞭にみられた。 多くの河川で,高濃度のアンモニア(NH_4^+)や亜硝酸(NO_2^-)が検出され,排水処理施設の不備が浮き彫りとなったが,河川や道路に散乱するゴミや交通渋滞・大気汚染など総合的な環境対策に関する研究の必要性も明らかとなった。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390572175560285440
  • NII論文ID
    120007099082
  • NII書誌ID
    AN00226157
  • DOI
    10.15002/00024073
  • HANDLE
    10114/00024073
  • ISSN
    04412486
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • IRDB
    • CiNii Articles

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