感謝表現の使い分けに影響する要因:場面想定法を用いた研究

書誌事項

タイトル別名
  • A Factor Influencing Expression of Gratitude: A Vignette Study
  • カンシャ ヒョウゲン ノ ツカイワケ ニ エイキョウ スル ヨウイン バメン ソウテイホウ オ モチイタ ケンキュウ

説明

感謝表現の主要なタイプには、感謝型(例:ありがとう)と謝罪型(例:すみません)の2種類がある。本研究の目的は、これらの2つの感謝表現の使い分けに影響する要因を明らかにすることであった。場面想定法を用いた2つの研究では、感謝表現をすべき相手が費やしたコスト(以下、コスト)と、感謝表現をする相手との親密度(以下、親密度)の2つの要因を操作して、感謝表現の使い分けが生じるかを検討した。その結果、研究1、研究2のいずれにおいても謝罪型と比較して、感謝型の使用の割合が高かったものの、研究1では、親密度低条件は、親密度高条件と比較して、謝罪型を使用する割合が高かった。研究2 では、コスト大条件は、コスト小条件と比較して、謝罪型を使用する割合が高かった。さらに、場面の認知と感謝表現の使い分けの関連を分析した結果、研究1 では、他者に対して申し訳ないと感じているほど謝罪型を使用していた。以上の結果は、コストと親密度が感謝表現の使い分けに影響すること、そして申し訳なさなどの他者に負い目を感じる感情が謝罪型の使用につながることを示唆している。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390572176259990400
  • NII論文ID
    120007166939
  • DOI
    10.15034/00007788
  • ISSN
    02852454
  • Web Site
    https://bunkyo.repo.nii.ac.jp/records/7806
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    departmental bulletin paper
  • データソース種別
    • JaLC
    • IRDB
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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