AspectsとGrundvorstellungenを視点とした複素数の定義活動の再考
書誌事項
- タイトル別名
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- A Reconsideration on Defining of Complex Number from a Viewpoint of Aspects and Grundvorstellungen
説明
<p>本稿の目的は,AspectsとGrundvorstellungenを視点に複素数の定義活動を再考することである.研究の成果は以下の三点である.第一に,Greefrath(2016)をレビューし,概念定義においてAspectsと数学的概念のGVsに着目する意義を明らかにした.従来の概念定義-概念イメージの枠組みでは,学習者が特殊な概念イメージを一般化することによって誤った概念定義を導き出す実態が指摘されており,概念イメージ‐GVsと概念定義‐Aspectsへと枠組みを拡張することによって,上記の実態へアプローチする可能性があることがわかった.第二に,現行の我が国の高等学校数学教科書における複素数の定義の扱いを分析した結果,二次方程式の解を求めるという文脈化された定義と,脱文脈化された定義として記述されていることがわかった.第三に,複素数の定義活動におけるAspectsとGVsを同定し,その対応関係を明らかにした.複素数の概念のAspectsとして,「二次方程式の解」のAspectと「iに関する加減乗除で閉じた集合」のAspectを同定した.また,複素数の概念のGVsとして,4つのGVを同定し,Aspectとの対応を明らかにした.</p>
収録刊行物
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- 日本科学教育学会研究会研究報告
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日本科学教育学会研究会研究報告 36 (2), 59-64, 2021-12-19
一般社団法人 日本科学教育学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390572266291731584
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- NII論文ID
- 130008142989
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- ISSN
- 18824684
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可