書誌事項
- タイトル別名
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- Wood-Based New Functional Materials “MinerPa<sup>®</sup>”
- 木からつくるアラタナカタチ「ミネルパ」 : 無機物とパルプ繊維の複合体の開発
- キ カラ ツクル アラタナカタチ 「 ミネルパ 」 : ムキブツ ト パルプ センイ ノ フクゴウタイ ノ カイハツ
- —Development of Mineral Particles/Pulp Fibers Composites—
- —無機物とパルプ繊維の複合体の開発—
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抄録
<p>近年,環境保全の観点から循環型資源の利用を進める動きが世界的に活発になっている。なかでも,木を原料とする紙やパルプは環境負荷を低減する材料として注目されており,これらをいかに有効活用するが求められている。これに応え得る有用なアプローチの一つとして,無機物(填料)の利用による高機能化が挙げられる。当社では,パルプ繊維に無機粒子を密に複合化した機能性材料「ミネルパ®」によって,紙やパルプの高機能化を実現し,研究開発を進めている。本発表では,その取り組み例として抄紙テストを実施し,得られたシートの性能を評価した結果を紹介する。</p><p>複合化する無機物として炭酸カルシウム,硫酸バリウム,ハイドロタルサイトの3種類が検討され,いずれの複合体においても,パルプ繊維表面が無機粒子で密に覆われていることが分かった。得られた複合体の抄紙テストの結果,高歩留で抄紙可能であり,シート灰分65%以上であっても連続的に巻き取り,ロール化することができた。また,得られた複合体シートの各種性能を評価した結果,硫酸バリウム/パルプ複合体シートはX線遮蔽性能を,ハイドロタルサイト/パルプ複合体は消臭抗菌性能を有している示すことが確認され,無機粒子に由来する機能を紙に付与できることが示された。</p><p>一連の検討から,本技術は紙やパルプの高機能化や産業的利用に有用なアプローチとなりうることが示された。今後,様々な無機物や繊維に応用することで循環型社会に貢献可能な新しい機能性材料の創造につながるものと期待される。</p>
収録刊行物
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- 紙パ技協誌
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紙パ技協誌 75 (11), 1001-1004, 2021
紙パルプ技術協会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390572404769205120
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- NII論文ID
- 130008149757
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- NII書誌ID
- AN00379952
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- ISSN
- 18811000
- 0022815X
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- NDL書誌ID
- 031803055
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可