出血性十二指腸穿孔を来した長期留置下大静脈フィルター摘出の一例

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  • A Case of Long-term Indwelling IVC Filter Removal Resulting in Hemorrhzgic Duodenal Perforation

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抄録

<p>26歳男性.8年前精巣腫瘍,下大静脈(IVC)腫瘍塞栓に対し左高位精巣腫瘍摘出術,回収型IVCフィルター留置された.7年前に後腹膜リンパ節転移に対し後腹膜リンパ節郭清術施行され,その後化学療法による腎障害のため透析導入になった.今回,黒色便,貧血進行の精査のため上部消化管内視鏡検査施行し,十二指腸内のIVCフィルター脚の突出が確認され当院へ紹介となった.消化器外科医協力のもと消化管の剝離を行い,下大静脈から十二指腸へ穿孔している脚を剝離したIVCと十二指腸の間で切断し,十二指腸内の脚先端を抜去したのち十二指腸の損傷部位を修復.経静脈的にIVCフィルター回収キットを挿入してフィルター抜去に成功した.本例は,開腹によるフィルター穿孔部除去と経静脈的なフィルター抜去を併用し抜去に成功した稀な症例と考えられ報告した.</p>

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