軟性気管支鏡下に五脚鉗子,V字鰐口鉗子を用いて摘出した気管支異物(梅干しの種)の1例

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  • A Case of Successful Removal of a Bronchial Foreign Body (A Pickled Plum Stone) Using Five-pronged Grasping Forceps and Alligator Grasping Forceps

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抄録

<p>背景.梅干しの種による気管支異物の症例報告は稀であり,摘出方法の検討が重要である.症例.82歳,女性.パーキンソン病,うつ病による日常生活動作低下,認知機能低下のため精神科病院入院中であった.X年5月下旬,夕食の梅干しを摂取後より呼吸困難の出現を認めたが,自然軽快したため経過観察とされていた.その3日後の6月上旬,起床後より再度呼吸困難が出現し,胸部X線写真と胸部CTで中間幹に梅干しの種と考えられる異物が認められ,異物摘出目的に当科紹介となった.軟性気管支鏡にて中間幹に嵌頓した異物を認め,五脚鉗子とV字鰐口鉗子を用いて体外に摘出することに成功した.異物は3日前に誤嚥したと考えられる梅干しの種であった.閉塞性肺炎のため抗菌薬投与を行ったがその後の経過は良好であり第3病日に前医へ転院となった.結論.梅干しの種による気管支異物の摘出に五脚鉗子とV字鰐口鉗子が有効であった1例を経験した.</p>

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 44 (1), 86-91, 2022-01-25

    特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会

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