東広島市におけるコガタノゲンゴロウ Cybister tripunctatus lateralis(Fabricius, 1798)の飛来地と定着に関する一考察

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  • A consideration on the landing site and settlement of Cybister tripunctatus lateralis (Fabricius, 1798) in Higashi-Hiroshima City

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抄録

2019年,東広島市福富町久芳の水田裏の湿地にて,著者の一人が他種のゲンゴロウ類とともにコガタノゲンゴロウCybister tripunctatus lateralis (Fabricius, 1798)の雌1個体を採集した。これは東広島市での本種の公的な2回目の採集記録となる。本種は平地から低山地の水生植物が豊かな池沼や放棄水田などに生息する比較的大型の水生甲虫である。1950年頃まで各地で記録があり,東広島市においても,1919年11月9日に黒瀬町にて1個体の採集記録がある(亀山・杉森,2020)が,以降激減した。しかし,近年は西日本を中心に全国各地で確認例が増加しており,本報告以外にも東広島市内における捕獲例が相次いでいることから,全国と同様に同市での本種の分布拡大・個体数回復の傾向が示唆される。今後,東広島市の湿地帯における本種の継続的な確認が期待される。

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