COVID‐19感染対策下におけるNST活動の工夫~栄養士の立場から

  • 長井 直子
    大阪大学医学部附属病院栄養マネジメント部NST
  • 石橋 怜奈
    大阪大学医学部附属病院栄養マネジメント部NST
  • 田附 裕子
    大阪大学医学部附属病院栄養マネジメント部NST

抄録

 COVID‐19感染拡大に伴い, 当院栄養マネジメント部でも食事提供をはじめ栄養管理業務においてさまざまな感染対策が必要となった. そのため, Nutrition Support team (以下NST) も工夫を施して感染対策を実施しながら, 活動を継続することとなった. カンファレンスでは, 密な状態を避けるため, 参加者を必須職種である医師, 看護師, 薬剤師, 管理栄養士の4職種のみとし, リモート参加も出来る環境を整えた. また, カンファレンス結果をもとに, 必要最少人数にてベッドサイドへ訪問し, 患者からの情報収集や説明を行った. 栄養管理に関するNSTから主治医への提案はカルテ記載にて行い, 必要に応じて電話連絡を追加した.<br>  2019年度とCOVID‐19感染拡大後の2020年度を比較すると, 入院延べ人数は約1割減少したがNST件数は約1割増加しており, 恒常的にNSTは必要であった. また, NST介入後, 低栄養の患者の血清アルブミン (Alb) 値およびBody mass index (BMI) は, 2019年度と同様に有意に改善していた. カルテやメール・電話などオンラインの連絡方法を活用した連絡体制の強化, また管理栄養士を主体とした定期的な患者訪問と指導の実践といった工夫により, COVID‐19感染対策下においても適切なNST活動を継続できた.

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