TACMI法とEndoscopic Denke’s Approachの併用により摘出しえた鼻腔血管腫の1例

  • 松本 淳也
    高知医療センター耳鼻咽喉科
  • 牧原 靖一郎
    労働者健康安全機構香川労災病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 大村 和弘
    東京慈恵医科大学耳鼻咽喉科
  • 内藤 智之
    香川県立中央病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 土井 彰
    高知医療センター耳鼻咽喉科
  • 假谷 伸
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 安藤 瑞生
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科

書誌事項

タイトル別名
  • Large nasal hemangioma with en bloc resection by an endonasal endoscopic approach combined with transseptal access with crossing multiple incisions and Endoscopic Denker’s Approach: A case report

抄録

巨大な鼻腔血管腫の手術では良好な視野の確保が困難となることが多く,また術中に大量出血をきたすことがあるため,術式の選択が重要とされる。本症例は,78歳女性,左鼻腔を充満する血管腫症例である。術前塞栓術を試みたが施行できなかったため,手術の最初に栄養血管である蝶口蓋動脈の処理が必要であった。TACMI法とEndoscopic Denker’s Approachを併用することで,蝶口蓋動脈凝固切断後の腫瘍の一塊切除が,内視鏡下に可能となった。これらの術式の併用は,巨大な鼻腔腫瘍,特に蝶口蓋動脈の処理も必要な場面において有用であると考えられた。

収録刊行物

  • 頭頸部外科

    頭頸部外科 31 (3), 293-299, 2021

    特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会

参考文献 (12)*注記

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