Abstract
<p>青年期では,対人関係の否定的な側面が大きなストレッサーとなり精神的健康に及ぼす影響(対人ストレス)が重大な問題となる。対人ストレスとは,相手が発した曖昧な言葉に対して「相手が何を言いたかったのか分からない」状態のままにしておくことである。相手が伝えたい内容について自分が理解できていないことを悟られないように努力し,会話がぎこちなくなる。曖昧な言葉に対して自分の言いたいことを伝えられないことがコーピングのコストとなっていると示唆される。本研究では,現代の青年たちが普段どのようなコーピング方略を行っているのかを確認し,対人適応を目指したコーピング方略のあり方を検討した。その結果,思考が委縮した状態の青年が多いことが分かった。つまり,コーピング方略がマンネリ化している可能性が示唆され,コーピングのコストの問題が考えられる。対人適応のためには,コーピング方略のレパートリーが多様であることが重要となる。そのためには,思考の変容が必要であり,日常的な思考の癖にどのようにアプローチするかが今後の課題となる。</p>
Journal
-
- The Proceedings of the Annual Convention of the Japanese Psychological Association
-
The Proceedings of the Annual Convention of the Japanese Psychological Association 85 (0), PI-016-PI-016, 2021
The Japanese Psychological Association
- Tweet
Details 詳細情報について
-
- CRID
- 1390573242749728512
-
- ISSN
- 24337609
-
- Text Lang
- ja
-
- Data Source
-
- JaLC
- Crossref
-
- Abstract License Flag
- Disallowed