アルツハイマー病者の手続き記憶様動作が握力測定に及ぼす影響について

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タイトル別名
  • On the ef fect of procedural memory operation of patients with Alzheimer’s disease on grip strength measurement

抄録

認知症高齢者は,その認知能力低下により握力計の操作困難をきたし,正しい握力測定ができないが,潜在能力の検討については不十分である。本研究は,アルツハイマー病(AD)者と非認知症者を対象に握力測定法にて,手続き記憶動作が握力測定動作に影響するのかについて検討した。対象は,AD者12名,非認知症者11 名とした。方法は,対象者に過去に経験したタオル絞りを介入課題とし,課題前後での握力測定値の比較について分散分析を用いて実施した。その結果,交互作用が認められ,課題前後の比較ではAD群の握力値が介入前11.1± 4.9kgから介入後12.6± 4.6kgとなり有意な上昇が認められた(p<0.001)が,非認知症群では有意差が認められなかった。このことから,慣れ親しんだ手続き記憶動作はAD者の握力動作を促通させる可能性が考えられた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390573242753751808
  • DOI
    10.50970/cogrehab.2018.003
  • ISSN
    24364223
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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