傍ストーマヘルニア囊内で双孔式人工肛門の肛門側断端が穿孔した1例

  • 中森 万緒
    愛知県厚生農業協同組合連合会江南厚生病院外科
  • 間下 直樹
    愛知県厚生農業協同組合連合会江南厚生病院外科
  • 谷口 絵美
    愛知県厚生農業協同組合連合会江南厚生病院外科

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Peritonitis Due to Perforation of a Sigmoid Colon Colostomy in a Parastomal Hernia
  • ボウ ストーマヘルニアノウ ナイ デ ソウコウシキ ジンコウコウモン ノ コウモンガワダンタン ガ センコウ シタ 1レイ

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抄録

<p>症例は61歳女性。4年前に直腸癌による腸閉塞でS状結腸双孔式人工肛門を造設し,化学療法後,腹会陰式直腸切断術および子宮膣合併切除術を施行されていた。双孔式人工肛門は造り替えず切除断端は盲端となっていた。今回,腹痛のため救急搬送され,傍ストーマヘルニア囊内での消化管穿孔による急性汎発性腹膜炎の診断で緊急手術となった。術中所見は,傍ストーマヘルニア囊内でS状結腸双孔式人工肛門の肛門側が穿孔し糞便や膿性腹水が貯留していた。穿孔部を切除して左上腹部に人工肛門を再造設した。ヘルニア囊内で肛門側断端のステイプルが腹壁に癒着し,入り込んだ小腸や結腸の捻転や便塊貯留によって圧迫され,牽引されて穿孔したと考えられた。傍ストーマヘルニア内での腸管穿孔はまれであるため報告する。</p>

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